本研究は細胞をシート状に加工した、細胞シートによる関節軟骨再生を目指して実施した。しかしながら、研究開始後に明らかとなった問題により計画の大幅な見直しが必要とされた。本研究では明らかとなった課題のうち、関節軟骨損傷部位における活性酸素の産生状況の評価を行い、その結果、関節軟骨損傷部位には活性酸素が発生していることを示すことができた。本研究では関節軟骨再生に対する細胞シートの有効性を示す段階までは至らなかったが、解決すべき問題の一部を明らかにすることができた。今回明らかとなった課題を解決することが、細胞シートの関節軟骨再生への有用性を示す上で必要であると考えられた。
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