FRET型幼若ホルモンセンサーを細胞に導入し、発現させて蛍光シグナルを得ることが本課題の目的であるが、主に1) 培養細胞レベル 2) 昆虫生体レベルの二段階で検証を行い、JHの輸送によりセンサーがもたらす蛍光変化から輸送機構を明らかにしようとする試みである。細胞質発現センサーと培地の弱酸性化により、JH添加直後の蛍光変化を検出することができた。この結果は、細胞内にJHが取り込まれていることを示唆した。2)カイコ幼虫への一過的なセンサー遺伝子の導入は達成できたが、当初予定していた脂肪体への導入はできなかった。これは脂肪体の絶縁の性質により導入効率に問題があったためと考えられた。
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