ミツバチの採餌蜂は巣を離れる際に巣仲間から少量の蜜を受け取り、それを活動エネルギー源(「燃料」)や、花粉団子を形成するためのつなぎとして使用する。本研究は、セイヨウミツバチの採餌蜂が餌場までの距離、採餌経験、花粉採餌量、8の字ダンスによって伝達される情報などをもとに、出巣時積載蜜の量と濃度を調節していることを明らかにした。また、持ち出す蜜の濃度が採餌成功を高めるために重要であること、特定の濃度の花蜜の利用は、オスでも見られることを示し、燃料の調節が蜜の重量がもたらすコストを軽減するためであることを示唆した。
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