光合成生物ユーグレナは、低酸素状態で貯蔵多糖からバイオ燃料を生産する。ユーグレナによるバイオ燃料効率的生産を最終目的として、代謝メカニズム解明に向けた研究を展開した。特に、バイオ燃料増産・制御のための代謝改変ターゲットを、RNAiにより獲得することを目的として研究を展開した。糖・脂質代謝酵素の系統的ノックダウン実験の結果、低酸素下での脂質合成量および組成に大きく変化を及ぼす、3-ケトアシルCoAチオラーゼのアイソザイム3種類を見出した。中でもKAT1アイソザイムの発現抑制により、油脂が短鎖化し、低融点かつ酸化安定性の高いバイオディーゼル燃料を生産することに成功した。
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