本研究では、森林利用型樹木葬墓地を日本で実現するに当たっての条件や課題を明らかにすることを目的とした。具体的には(1)自治体が配慮すべき制度的・社会的な課題をインタビュー調査を通して、(2)国内の森林利用型樹木葬の潜在的可能性を、北海道を事例に自治体アンケートとケーススタディを通して、(3)利用者にとってのニーズと不安材料、求められる形態を、市民アンケートを通して明らかにした。 その結果、森林利用型樹木葬墓地の実現には(1)地域的視点での交流人口拡大などによる波及効果(2)森林経営の多角化としての樹木葬墓地の位置づけ(3)低コストで持続的な森林管理方法に関する課題があることが明らかになった。
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