ルミナミシンは、抗嫌気性菌薬として創薬展開が期待される天然物である。研究代表者は、その基盤研究として重要なルミナミシンの全合成(合成経路確立)を目指し研究に着手した。 研究代表者はルミナミシンの全合成に向け、分子内Juliaカップリングを用いた10員環ラクトンの形成を検討した。すなわち、三環性酸素結束シスデカリン骨格を有したフェニルスルホン体に強塩基を作用させたところ、分子内Juliaカップリングが進行し、低収率ながら所望の10員環ラクトンの合成を達成した。今後得られた化合物から、ルミナミシンの全合成を目指していく。
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