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2016 年度 実績報告書

γ-PARCEL:高指向性と安全性を両立する硬度可変型放射線応答性ソフトナノ粒子

研究課題

研究課題/領域番号 26860032
研究機関国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構

研究代表者

村山 周平  国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 放射線医学総合研究所 分子イメージング診断治療研究部, 研究員(任常) (50549649)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードソフトナノ粒子 / ハードナノ粒子 / DDS / イメージング
研究実績の概要

研究期間全体を通した成果としては、放射線に応答して、内包する生理活性物質の機能制御が可能なX字型の架橋剤を合成し、放射線応答性ソフトナノ粒子(γ-PARCEL)を調製し、放射線照射によって内包物の放出を制御することに成功した。
さらに、ソフトナノ粒子であるPARCELゲルにソリッドな粒子である量子ドットを包含させたところ、生体内での動態が変化し血中滞留性の向上に成功した。さらに、腫瘍近傍にエレクトロポレーションを行うことで、腫瘍への蓄積が向上することを示した。エレクトロポレーションによって以前は最大24時間程度の腫瘍への滞留を48時間以上に伸ばすことに成功した。
最終年度には、PARCELゲルを用いて生体内での実際に送達とMRIによる確認にも挑戦した。
f) 『動態を高感度で観察可能なMRIプローブ』を加えγ-PARCEL粒子の認識性を向上さ、生体内部での造影を行った。実際に担がんマウスを用いて、腫瘍へγ-PARCEL粒子を用いた抗がん剤の送達を行い、量子ドットの高度な集積に成功した。さらに、MRI造影剤をナノ粒子に包含することで、MRI造影剤から炎症を引き起こす金属イオンの漏出が低減することを発見し、それをラットに応用して、膝の関節腔から投与することで、侵襲を抑え、投与したγ-PARCEL粒子が標的とする組織ではっきり観測できることを示した。今後は、この方面でも展開することで、より汎用的かつ安全に利用が可能なナノ粒子プローブとしても発展が期待できる。

備考

新聞取材記事

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2017 2016 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 光信号による生理活性物質の機能制御法の開発2017

    • 著者名/発表者名
      村山周平、加藤大
    • 雑誌名

      分析化学

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] “Electroinduced Delivery of Hydrogel Nanoparticles in Colon 26 Cells, Visualized by Confocal Fluorescence System”2016

    • 著者名/発表者名
      Severina Atanasova, Biliana Nikolova, Shuhei Murayama, Elena Stoyanova, Iana Tsoneva, Zhivko Zhelev, Ichio Aoki, Rumiana Bakalova,
    • 雑誌名

      Anticancer Res,

      巻: 36 ページ: 4601-4606

    • 査読あり / 国際共著
  • [学会発表] “PARCEL : Nano Particles for Imaging Probes”2016

    • 著者名/発表者名
      Shuhei Murayama, Rumiana Bakalova, Masaru Kato, Ichio Aoki
    • 学会等名
      3rd International Conference on Biomaterials Science in Tokyo
    • 発表場所
      東京大学(東京都・文教区)
    • 年月日
      2016-11-21 – 2016-11-22
    • 国際学会
  • [学会発表] 『γ-PARCEL:放射線応答ナノ粒子によるタンパク質機能制御法』2016

    • 著者名/発表者名
      村山周平、城潤一郎、新井和孝、ルミアナ バカロバ、加藤大、青木伊知男
    • 学会等名
      日本分析化学会第65年会
    • 発表場所
      北海道大学(北海道・札幌市)
    • 年月日
      2016-09-14 – 2016-09-16
  • [学会発表] 『nano PARCEL: 多機能ナノキャリア素材としてのナノ粒子ゲル』2016

    • 著者名/発表者名
      村山周平、加藤大
    • 学会等名
      第20回日本がん分子標的治療学会学術集会
    • 発表場所
      別府国際コンベンションセンター(大分県・別府市)
    • 年月日
      2016-05-30 – 2016-06-01
  • [備考] 拓く研究人(162)放射線医学総合研究所機能分子計測チーム研究員・村山周平氏

    • URL

      https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00428343/0/106

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公開日: 2018-01-16  

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