TRB1はショウジョウバエTribblesのホ乳類でのオルソログである。TRB1はTRB2やTRB3と同様、キナーゼの基質結合ドメインをもっているが、ATP結合ドメインおよびキナーゼ活性化ドメインをもたないシュードキナーゼである。最近、TRB1ががんの進展に関与することが報告されているが、未だに十分には解明されていない。 本研究では、ある種のがん細胞株においてTRB1はTGF-βのシグナル伝達分子であるSmadのDNA結合を阻害することで、Smadの活性を抑制することを明らかにした。また、TRB1はSmadの活性依存的にTGF-βによってその発現が誘導されることを明らかにした。
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