本研究では、軟骨細胞株(OUMS-27)から発見した大コンダクタンスCa2+活性化K+(BK)チャネル新規バリアント体(Δe2)の生理的機能の解明を目的とし、以下の点を明らかにした。 ①Δe2は野生型(WT)とヘテロ4量体を形成し、その膜移行を抑制した。②ヘテロ4量体の単一チャネル電流はWT4量体よりも小さかった。③BKαのS0-S1 linker内のα-helixが膜移行に必須であった。④Δe2のノックダウンはOUMS-27のHis誘発性COX-2発現を上昇させた。以上より、Δe2はOUMS-27のBKチャネル発現量を抑制し、[Ca2+]i上昇誘発性の生理応答を負に制御することが示唆された。
|