研究課題/領域番号 |
26860064
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
三宅 克典 金沢大学, 薬学系, 助教 (20597687)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 生薬 / 滑石 |
研究実績の概要 |
本年度は漢方生薬「滑石」の資源調査を重点的に行なった。 まずは、日本の本草書や各種論文を精査し、国内3箇所に絞って調査を行なった。1地点目は群馬県嬬恋村で、4地点で現地調査を行い、また、現地住民に対して聞き取り調査を行なった。2地点目は島根県大田市で、6地点で調査採集を行い、現地企業の視察もあわせて行なった。3地点目は山口県山口市で、数年前まで稼動していた鉱山の管理企業に同行してもらい、3地点で現地調査ならびに聞き取り調査を行なった。蒐集したサンプルはすべて標本とし、識別可能な状態で保管している。 また、中国市場に流通する滑石の性状について調べるため、広州市にある清平市場を調査した。しかしながら、販売されている生薬はほとんどが高価な高貴薬であり、滑石を購入するには至らなかった。 一方で、国内に流通する滑石の性状について調べるため、製薬企業が販売している滑石を購入し、粉砕後、X線粉末回折で分析し、また、その粉末で煎液を作製し、それについて誘導結合プラズマ発光分光ならびにイオンクロマトグラフィーにより、煎液中の元素ならびにイオンの分析を行なった。現在継続して分析中である。 今後は、収集した標本の性状について上記方法により分析を行なう。また、滑石の主鉱物であることが知られているハロイサイトのうち、標準化されたものを用い、他の生薬と共に煎じることで、ハロイサイトがその生薬の抽出特性に与える影響を考察する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は予算執行が可能になるまでに時間がかかったこと、ならびに、次年度から他大学へ異動するため、その準備のため研究に時間を割けなかったために予定通りに研究を遂行することができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
研究環境が大きく変わるため、使用できる機器が大幅に制限され、また、主要成分の単離が困難になることが推測される。 企業等から入手可能な標準物質を手配し、分析に利用する。また、適宜外部機関に測定を依頼することで、必要とするデータを得る。
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次年度使用額が生じた理由 |
次年度から所属機関が変わるため、その手続き等により研究に割く時間が予定より少なくなったことによる。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度に本年度完了できなかった実験を行なう。
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