研究課題
HOMED-BP研究またはJ-HOME研究に参加の対象者のうち、かつ未治療からアンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬(ARB: Angiotensine II receptor blocker)であるロサルタン50 mg、テルミサルタン40 mg、カンデサルタン8 mg、オルメサルタン20 mg、バルサルタン80 mg、イルベサルタン100 mg、またはアジルサルタン20 mgのいずれかの単剤降圧治療を4週間以上継続していた232名(平均年齢62.2歳、男性50.9%)を抽出し、各ARBの最大降圧度および最大降圧度の95%に達するまでの日数である最大効果出現日数(stabilization time)を最小二乗法に基づく指数関数分析によって算出した。各ARB服用群間で、年齢、性別、body mass index、現在喫煙、脳心血管疾患既往、糖尿病、高脂血症、および家庭血圧・脈拍値に差は認められなかった一方(P≧0.08)、現在飲酒に差が認められ(P=0.04)、アジルサルタン群で61.0%と最も高値であり、テルミサルタン群で25.0%と最も低値であった。各ARB群のベースライン時における収縮期家庭血圧の平均値は151.0~152.1 mmHgであった。家庭収縮期血圧に基づく最大降圧度およびstabilization timeは、アジルサルタン群で15.3 mmHg/7.1日、オルメサルタン群で14.7 mmHg/9.2日、テルミサルタン群で13.7 mmHg/8.9日、カンデサルタン群で12.9 mmHg/11.0日、ロサルタン群で11.9 mmHg/22.8日、イルベサルタン群で8.2 mmHg/4.7日、およびバルサルタン群で7.9 mmHg/7.1日であった。これらの情報は、副作用が生じやすい高齢者へ降圧治療を実施するうえで有用な情報なると考えられる。
すべて 2016 2015
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 謝辞記載あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件)
Journal of Hypertension
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