加水分解反応が毒性発現に関与することが示唆されているものの、未だどの酵素により触媒されるか知られていない医薬品が存在する。本検討では2種の医薬品に注目し、加水分解酵素の同定及び毒性発現への関与を解析した。アセブトロールの副作用としてエリテマトーデスが知られている。ヒトにおいてアセブトロールはカルボキシルエステラーゼ2により効率的に加水分解され、その後にシトクロムP450 2C19により副作用を示す代謝物へ変換されることを明らかにした。ケトコナゾールは経口摂取時の副作用として肝障害が知られており、アリルアセタミドデアセチラーゼによる加水分解反応が毒性発現に重要なステップであることを明らかにした。
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