研究課題
本年度は、腎臓に内在する炎症抑制システムの崩壊が腎実質の不可逆的な障害へとつながることを想定し、シスプラチン腎症において不可逆的な腎障害が生じる要因を探索した。その結果、シスプラチンによる腎障害の進展には、血管構造の変化が決定的な要因であることを明らかにし、その誘発因子として尿細管上皮細胞の障害があることを示唆する結果を得た。また、シスプラチンによって尿細管の間質線維化が生じる際には、炎症性サイトカインであるIL-6やCCL2の発現が障害の進展に伴って上昇を続けることを見出し、シスプラチンによる不可逆な腎障害と炎症抑制システムの破綻に関連が存在することが示唆された。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (2件)
PLoS ONE
巻: 10 ページ: e0136994
10.1371/journal.pone.0136994
Am J Cancer Res
巻: 5 ページ: 2431-2440