がん組織においてオーファントランスポーターであるSLC22A18の発現低下が悪性度を増加させることが報告されている。そこで本研究では、ヒト肝臓がん細胞であるHepG2細胞においてSLC22A18発現低下ががん細胞特性にあたえる影響を解析した。HepG2細胞はSLC22A18のノックダウンによって細胞増殖および遊走性は低下したが、浸潤性は増加した。網羅的定量プロテオミクス解析から、SLC22A18発現低下が細胞増殖に関与するタンパク質の発現を低下させた。以上の結果から、SLC22A18は細胞内タンパク質発現変動を介して肝臓がん細胞の特性を変化させることが示唆された。
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