本研究では、哺乳類心臓発生において流出路、右心室に細胞を供給する前方の二次心臓形成領域(anterior Second Heart Field; aSHF)の細胞動態について理解することを目的とした。 マウス胚の心臓中胚葉細胞で特異的に蛍光タンパク質を発現させ、発生中のaSHF領域のタイムラプスイメージングを行う手法を取り、細胞動態解析を行うことを試みた。その結果、胚発生と共に心臓背部のaSHF領域全体が流出路領域に取り込まれていく印象が得られた。このことは、胚組織のリモデリングに伴いaSHF領域が心臓へ取り込まれることにより、心臓流出路が形成されることを示唆している。
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