胸腺上皮細胞は、これまでマウスを主な研究対象とし、ケラチンの発現パターンやレクチンとの結合を用いて同定されてきた。我々は他の動物種の胸腺上皮細胞もマウスと同様の手法にて同定可能か検討するため、既存の手法に加え新規抗体であるED18、ED19、ED21を用いてマウスとラットの胸腺を免疫染色した。その結果、マウス、ラットに共通し、髄質胸腺上皮細胞は2つの画分を含むことが明らかとなり、我々はこれらをmTEC1およびmTEC2と命名した。レクチンの結合および機能分子の発現はmTEC1に主に見出された。またシクロスポリンA投与ラットでは特にmTEC1が優先的に減少することを明らかとした。
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