心室筋細胞のCaV1.2 L型Ca2+チャネル(LTCC)は、興奮収縮連関の要である。我々は最近、AT1アンジオテンシン受容体を介して駆動されるカゼインキナーゼ2(CK2)がLTCCの制御に重要であることを見出した。そこで本研究では、CK2によるLTCC活性化制御の分子機構とその生理・病態生理的意義を検討した。本研究より我々は、CK2α’βがCaV1.2の1704番目のトレオニンをリン酸化することでLTCCを強力に活性化させること、またアンジオテンシンⅡがAT1受容体/β-arrestin2/Src/CK2α’βを介して成体ではなく幼若な心筋細胞のLTCCを強力に活性化させることを見出した。
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