コリン作動性ニューロンはコリンからアセチルコリンを合成しており、従来コリントランスポーターが唯一のコリン取り込み経路であると考えられてきた。しかし、P2X型プリン受容体がコリンに対する透過性を有するならば、チャネルを介した新たなコリン取り込み経路が存在することになる。そのため本研究は、コリン作動性ニューロンに発現しているP2X型プリン受容体がコリンを透過するかどうかを明らかにすることを目的とし実施した。 HEK293細胞にP2X2型プリン受容体を発現させた標本、ならびにP2X2型プリン受容体を発現する網膜内のコリン作動性ニューロンにて、ATPの暴露時にコリンの透過性が認められた。コリン作動性ニューロンが有するP2X型プリン受容体の種類は、薬理学的に検討し確認した。 これらの結果より、コリン作動性ニューロンは、コリントランスポーターからコリンを取り込むだけでなく、P2X2型プリン受容体を介した取り込みも利用している可能性が示唆された(投稿準備中)。
|