膝前十字靭帯(ACL)断裂症例の早期スポーツ復帰を目指し研究を行った。本研究の仮説としてACL再建術後の筋力回復は骨格筋筋線維タイプに依存する考えた。ACL再建手術前、手術後3ヵ月、6ヵ月および12ヵ月の筋力を評価した。また、ACL再建術時に採取した半腱様筋を用いて、被験者の骨格筋筋線維タイプを評価し、術後筋力回復との関連を評価した。 骨格筋筋線維タイプにはミオシン重鎖(MyHC)別にタイプⅠ、ⅡaおよびⅡdxがあり、本研究ではMyHCタイプを基準にI群、IIa群、IId/x群に分類した。 結果として、MyHC IIaの発現量が多いほど筋力の増加は大きく、術後12ヵ月で筋力は有意に増加した。
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