研究課題/領域番号 |
26860160
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
中村 孝博 明治大学, 農学部, 講師 (00581985)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 生体リズム / 加齢 / 睡眠障害 / 視床下部 / 視交叉上核 / 神経回路 |
研究実績の概要 |
ヒトでは、老年期になると中途覚醒や早朝覚醒など、睡眠の質の低下を感じるようになり、昼間の活動量の低下、夜間頻尿などの概日(生物)時計が駆動する生体機能の低下が認められる。最近、我々はこれら加齢による概日リズム機構の低下は、哺乳類の概日時計中枢である視床下部・視交叉上核(SCN)の出力系の低下が起因することを突き止めた。しかしながら、その詳しい分子メカニズムはわかっていない。本研究では、加齢による概日リズム神経ネットワークの変化に焦点を当て、加齢によるSCN機能低下の原因分子の同定を目的として研究を進めてきた。 SCN出力系の低下に関わる分子機構を探索するため、若齢と老齢マウスSCNにおいて発現量が変化する遺伝子を、DNAマイクロアレイを用い抽出した。約3万種類の遺伝子の中で、2倍以上の発現量の差が認められた遺伝子は1041種類あり、その中でSCNにおいて発現量が高いものから順に10種類の既知遺伝子を選び、再度リアルタイムPCR法にて発現量の差を確認した。 加齢による増減が再確認された7つ遺伝子のうち4種類の遺伝子産物(タンパク質)に対する抗体を用い免疫組織化学法にてSCNにおける当該タンパク質発現の確認を試みた。その結果、SCNにおける当該タンパク質の発現は認められなかった。文献などの調査からも今回実験したタンパク質がSCNまたはその付近に発現しているという報告はなく、遺伝子発現は認められるものの、その産物が細胞内に少ないことが考えられる。今後は、その他のタンパク質に対する抗体を用い、免疫組織化学で検討していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当該年度初めに所属機関の変更(異動)があり、実験環境の整備などで当初予定していた計画よりもやや遅れている。
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今後の研究の推進方策 |
研究室のセットアップによる遅れは、時間的な問題のみであることから、本研究課題に集中して研究を行うことにより解決できると考えている。具体的には、本研究に関わる時間を増やしていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
所属機関の異動に伴い研究計画の進行が遅れているため、次年度に持ち越すことになった。
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次年度使用額の使用計画 |
研究自体が若干遅れているものの、当初計画していた通りに実験を実施する。次年度末には計画していた実験が終了できるように調整している。
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