本研究では、転写因子であるHIF(低酸素誘導因子)を活性化することにより、虚血性疾患治療に有効である先行研究のもと、HIFを穏やかに活性化するタンパク質としてFIH(Factor Inhibiting HIF)に着目し、研究を行ってきた。コンピューターによるドッキングシミュレーションによって未知化合物である分子を設計し、実際に約70種類の新規低分子化合物の合成を行った。合成した化合物を、細胞株を用いたルシフェラーゼアッセイによる評価系を用いて、HIFの活性化評価を行った。その結果、いくつかの化合物でHIFを活性化するという結果を示した。
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