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2014 年度 実施状況報告書

2型糖尿病治療の創薬標的分子としてのリゾホスファチジン酸第4受容体

研究課題

研究課題/領域番号 26860169
研究機関秋田大学

研究代表者

大戸 貴代  秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80511378)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2016-03-31
キーワード生理活性脂質 / 創薬 / 2型糖尿病
研究実績の概要

本研究は、生理活性脂質の1種であるリゾホスファチジン酸の第4受容体(LPA4)特異的アンタゴニストが2型糖尿病の新規創薬ターゲットとなりうると考え、生体への適用が可能な特異性・親和性に優れたLPA4アンタゴニストを得ることを目的としている。平成26年度は、東京大学創薬オープンイノベーションセンター保有の化合物ライブラリー(約20万のサンプルから構成される)よりリード化合物を得る計画であった。化合物のアンタゴニストとしての活性は、LPAに対する応答を示さないラット神経芽腫細胞株B103細胞にLPA4を安定的に過剰発現させ(B103-LPA4細胞)、LPA4-Gq経路による細胞内カルシウム応答の阻害効果を指標として受容体依存的な応答を検出した。
候補化合物の一次評価では、n = 1 で多検体のアッセイを行った。その結果、約1万の化合物から構成されるコアライブラリーから、91の化合物を絞り込んだ。次に、二次評価として、n = 4 での再現性と特異性を評価し、さらなる絞り込みを進めた。特異性の評価は、LPA の代わりに ATP を作用させた際に阻害効果が認められた化合物を LPA4 非特異的な反応を引き起こしているとして、候補から除外した。その結果、18化合物を候補化合物として同定することができた。これら18化合物に関しては、約20万のサンプルから構成されるフルライブラリー中の類縁体も評価の対象とし、計115化合物の特異性・親和性を検討した。特異性・親和性の評価は、LPA刺激によるカルシウム応答が認められる他のLPA 受容体(LPA1, LPA2, LPA3, LPA5)に対する化合物の用量依存的な応答を検討することで行った。その結果、LPA4特異的なアンタゴニスト活性をもつと考えられる37化合物を同定することが出来た。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

平成26年度の化合物ライブラリーよりLPA4特異的アンタゴニストのリード化合物を同定する計画は、当初の予定通り遂行する事ができた。

今後の研究の推進方策

平成27年度には、同定したリード化合物を合成展開し、最適化を進める計画である。当初の計画に加え、現在同定している37の候補化合物のLPA4への直接結合を合成展開に先立って確認する。直接結合は、各候補化合物がリゾホスファチジン酸のLPA4への結合を競合阻害する否かによって評価する。

次年度使用額が生じた理由

試薬類購入に伴う端数が生じたため。

次年度使用額の使用計画

平成27年度分経費に合算して使用する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 備考 (1件)

  • [備考] 秋田大学大学院医学系研究科 医学専攻病態制御医学系 生体防御学講座

    • URL

      http://www.med.akita-u.ac.jp/~bougyo/Home.html

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公開日: 2016-06-01  

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