アミノ酸によるmTORC1活性化機構を解明することを目的として実験を行い、次のような成果を得た。1) 様々なロイシン誘導体を用いて、がん細胞において細胞膜に局在しロイシンの取り込みを主に担うアミノ酸トランスポーターLAT1によるロイシンの認識部位と、mTORC1活性化に必要なロイシンの構造を明らかにした。2) mTORへのアミノ酸情報伝達に重要な新因子の探索およびその分子機構解析を行うためのセルフリー実験系を構築した。この実験系では外部から物質を加えることでmTORの活性の変化を観察することが可能であり、細胞におけるアミノ酸感受と成長・増殖の関係を解析するために大いに役立つことが期待できる。
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