今後の研究の推進方策 |
脳卒中易発性高血圧自然発症ラットであるSHRSP5/DmcrラットにおけるHFC食(高脂肪・高コレステロール食)を用いたNASHモデルは過去の論文より作成が確立されており、約8週で脂肪滴の沈着と線維化の形成、約14週で線維化の高度進行が確認されている。このモデルの摘出肝臓を用いて脂肪酸合成にかかわる転写因子 SREBP- 1c や脂肪酸の分解・脂肪分化にかかわる PP ARα、γ の発現を RT-PCR、免疫染色、ウエスタンブ ロットを用いて解析する。また、肝臓内の線維化に関与する因子である TGFβ、 TGFβ 受容体と TGFβ シグナル下流の Smad2,3,5、I 型、III 型および IV 型コラーゲン、αSMA の発現を PCR、免疫染色、ウエスタンブロットを用いて解析する予定である。さらに肝星細胞のアポトーシ スを Caspase3、P ARP のタンパク発現をウエスタンブロットを用いて解析するのと同時に、αSMA 免疫染色と TUNEL 染色を施行し肝星細胞のアポトーシスを定量的にに解析する。また、細胞増 殖のマーカーである ki67 や PCNA の発現、細胞周期調節因の CyclinD1,D3 の発現を PCR やウ エスタンブロットを用いて解析する。同時に TIMPs の発現も解析する予定である。
|