間葉系幹細胞(hematopoietic stem cell;MSC)の分泌因子であるGdf6をMSCの機能回復分子として同定した。Gdf6は老齢マウス由来MSCの骨芽細胞分化能を回復させ、ノックダウンにより脂肪細胞分化を阻害した。さらにGdf6を強制発現するレンチウイルスを老齢マウス腹腔内投与すると、末梢血の老化フェノタイプであるミエロイドの増加が抑制されB細胞の割合が増加した。さらに、Cardiotoxinによる筋損傷への回復能がGdf6投与群で有意増加し、eMHC陽性新生筋細胞が若齢マウスと同等に増加した。また、脳室下帯から線条体に至る広範囲にSOX2陽性の神経前駆細胞が増加していた。
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