研究課題
本研究の3年目では、予定していた研究遂行のための検体収集を継続した。脳脊髄液サイトカインの検討について、BioPlexシステムを用いて一部の項目について解析を行った。検体については、最終的にBoston criteria possible以上の脳アミロイドアンギオパチー(CAA)について、脳脊髄液 20例、凍結脳 3例、paraffin標本 11例、DNA 11例を収集した。新潟大学脳研究所からはBoston criteriaのdefiniteまたはprobable CAA with supporting pathologyの症例について、12例について凍結脳またはparaffin標本が利用可能であることを確認した。CAA関連炎症については、脳脊髄液 9例、paraffin標本 2例(2例とも脳脊髄液あり)、DNA 2例を収集し、新潟大学脳研究所からは剖検2例(凍結及びparaffin標本)と生検 7例(paraffin標本)の利用が可能であることを確認した。TGFβ1およびTREM2の遺伝子多型の解析については、採取されたDNA等を用いて多型の評価を行った。脳脊髄液中のサイトカインについては、CAA関連炎症の症例についてBioPlexシステムを用いて解析を行い、一部の炎症関連サイトカインについて上昇していることを確認した。治療前後での比較が行えた症例については、治療に伴って 炎症関連サイトカインの低下が認められた。これらの結果から、ある種の炎症性サイトカインがCAA関連炎症では上昇していることが明らかになった。
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