孤発性のアミロイドβ蛋白(Aβ)が髄膜および脳内の血管壁に沈着して生じる脳アミロイドアンギオパチー(CAA)では炎症・血管炎(CAA関連炎症)を生じるが、炎症を生じるメカニズムの詳細は不明である。本研究ではCAAおよびCAA関連炎症の症例について、当教室で保存されている検体と全国多施設より新たに収集した脳脊髄液、病理組織標本、DNAを用いて、炎症の発症に関する蛋白質やサイトカインの検討を行った。脳脊髄液では特定のサイトカインの増加を生じていることを明らかとし、CAAに関連した炎症を生じる機序の一端を明らかにした。
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