皮膚の神経原性悪性腫瘍であるメルケル細胞癌(MCC)は、高齢者に多く予後不良の難治がんであり、MCCの約80%でメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が検出され、MCCの発癌に寄与すると考えられている。本研究において、免疫組織化学染色にてMCPyV陰性MCCはMCPyV陽性MCCに比べCADM1の高発現、MALの低発現が示され、MCCにおいて予後不良との関連が示唆された。Hedgehog signal経路においては、SHHとGLI1の発現の増加と予後良好の関連が示唆され、また、MCCにおいてJAK-STAT経路の発現も認められた。以上の因子がMCCの発癌に関与している可能性が示唆された。
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