病理検体を用いたショットガンプロテオミクス法により、卵巣明細胞腺癌(OCCCa)でLeftyタンパク質が検出された。Leftyは他の組織型に比してOCCCaで有意に高発現であった。Lefty安定発現培養細胞株を作製したところ、pSmad発現量の低下と細胞増殖能の低下が認められ、また抗癌剤添加時はpSmad2を介したXIAPを抑制し、結果としてapoptosisが亢進した。OCCCa臨床検体においても、Lefty高発現症例は、高いapoptosisと低いKi-67 LIが認められた。それら結果より、LeftyはOCCCaにおいて抗腫瘍作用として機能する新規バイオマーカーである可能性が示唆された。
|