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2016 年度 実績報告書

膵がんにおけるPrimary ciliaの意義解明:シグナル伝達に着目して

研究課題

研究課題/領域番号 26860246
研究機関慶應義塾大学

研究代表者

江本 桂  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (40570859)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワードprimary cilia / 膵癌 / 腫瘍形成能 / 癌細胞株
研究実績の概要

①RNAi導入ヒト膵癌細胞株の樹立:Primary cilia高発現株としてPANC-1,低発現株としてMIAPACA-2を選択した.shRNAを用いて,Primary cilia形成に関わるIFT88もしくはKIF3Aを抑制したクローンを作製した.血清飢餓状態のPrimary ciliaの発現率はempty vector群(非抑制群)の38%に対して,抑制群(IFT88,KIF3A)ではそれぞれ16%,0%と,発現抑制を確認した.MIAPACA-2ではいずれにもprimary ciliaを認めなかった.両細胞株とも非抑制群ではオリジナルの細胞同様に円形・紡錘形の二相性を呈したが,抑制群では全体が紡錘形を呈した.
②Primary ciliaの発現と増殖能の検討:抑制群も通常の細胞培養(3日以内)では増殖能は同程度であった.
③移植マウスモデル内でのin vivo動態:NOD/SCIDマウスの膵に細胞を移植した8週後に,生着率・腫瘍径・転移数を計測した.両細胞株とも抑制群では有意に生着率・腫瘍径が小さかった.転移はいずれにもみられなかった.
④In vitro特殊培養:polyHEMA coating slideを用いた非接触培養下で、PANC-1の抑制群はcolony形成速度が遅く,結合性も弱くなっていることが確認された.MIAPACA-2は抑制の有無にかかわらず,colonyの形成能がほとんどみられなかった.この結果はPrimary ciliaの発現率とよく相関していた.Nanoculture Plate(Sclvax)を用いた3D培養で,PANC-1は同様の結果であった.MIAPACA-2非抑制群でもわずかなcolony形成能がみられたが,抑制群では減弱していた.これらのcolony形成能の違いがin vivoにおける腫瘍形成能に関与している可能性があると考えられた.

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 膵がん細胞に形成されるPrimary ciliaの臨床的意義と膵がん細胞株を用いたin vitro/in vivoでの解析2016

    • 著者名/発表者名
      江本 桂
    • 学会等名
      第75回日本癌学会学術総会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2016-10-06 – 2016-10-08

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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