Cell adhesion molecule 1 (CADM1)は肺呼吸上皮細胞や膵島内分泌細胞に発現する細胞間接着分子で、プロテアーゼによる切断(shedding)を受ける。本研究では特発性間質性肺炎(IIP)と2型糖尿病(T2DM)を対象にCADM1の発現異常と病態形成との関連を解析した。IIP肺ではCADM1のshedding率が上昇して全長型CADM1の発現量が低下しており、肺胞上皮細胞死と相関していた。同様にT2DM膵でもshedding率の上昇が見られ、HbA1c値と相関していた。慢性疾患の病態形成において接着分子のshedding亢進が関わることを示し、新たな発症機序を提案した。
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