不死化したヒト肺上皮細胞株HBE135E6E7細胞を肺組織由来ヒト線維芽細胞(MRC-9)とマトリゲル中で三次元培養し、細気管支/肺胞構造に類似した房状分枝構造を作出した。線維芽細胞ではHGFの発現が顕著に高いため、HGF中和抗体を加えると、モデル構造が抑制された。またチロシンリン酸化Metに関しては低分化型腺癌より高分化型腺癌で、より多く陽性症例が見出した。つまり、非浸潤性肺腺癌ではHGFが形態形成に関与している。さらに、肺組織特異的幹細胞であるBASCでのMetの発現は非常に高いことが分かった。そしてBASC、ATII細胞からATI細胞へと分化していくとMetの発現が減少していた。
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