間葉系間質細胞 (Multipotent mesenchymal stromal cells:MSCs)は「免疫制御能」と「多分化能」を有し、細胞性医薬品としての応用が注目されている。本課題では、Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)に対するMSCs移植治療の可能性を検討した。まず、抗炎症性サイトカインIL-10を欠損することで慢性炎症を伴うDMDマウスを樹立し、炎症反応によって助長される筋組織傷害および機能障害を明らかにした。また、モデル動物を用いてMSCsの全身投与方法を確立し、安全性と有効性を確認した。今後さらに治療効果を明確にすることで、MSCsの応用が期待された。
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