本研究ではマラリア原虫の薬剤耐性獲得様式を解明するために、抗マラリア薬であるアトバコン(ATQ)を投与したPlasmodium berghei感染マウスを用いた。P. berghei感染マウスにATQを投与しATQ耐性関連の変異について調べたところ、既報のアミノ酸変異(L271V、K272R、V284F)及び新規の変異(I258M)が確認された。V284Fの変異をもつ原虫集団のmtDNA全領域の変異をさらに詳細に調べるために継時的に採取したP. berghei感染血液について次世代シーケンサーによるディープシーケンスを行ったところ、ATQ投与後6日目に変異が急激に出現したことが明らかとなった。
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