百日咳は咳発作を主徴とする百日咳による細菌性感染症であるが、その咳発作の発症機構は明らかにされていない。百日咳の咳発作が百日咳菌と気道感覚神経との相互作用によるものではないかという仮説を検証するため、百日咳菌に代表されるボルデテラ属菌による宿主神経への神経刺激作用の解析を行った。ラット後根神経節神経を用いたカルシウムイメージングを行ったところ、ボルデテラ属菌の菌体破砕液によるラット感覚神経への特異的な神経作用は観察されなかった。本研究の手法では、ボルデテラ属菌による宿主神経との相互作用解析を解明することはできなかった。
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