当該研究者は、肥満・高脂肪食負荷に伴い大腸で慢性炎症が生じる事に着目し、腸管マクロファージを質的・量的に変化させるモデルとして腸管上皮特異的タモキシフェン誘導型Ccl2欠損マウスとマクロファージ特異的Ccr2欠損マウス、マクロファージ特異的Foxo1活性化マウスを作製した。腸管上皮特異的にCcl2分泌を抑制すると、マクロファージFoxo1の下流遺伝子であるCcr2陽性腸管マクロファージ浸潤が抑制され、インスリン感受性と耐糖能が改善した。以上の結果より高脂肪食負荷に伴うインスリン抵抗性発症機序において腸管上皮Ccl2-マクロファージCcr2を介した腸管の慢性炎症が重要である可能性が示唆された。
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