研究課題
若手研究(B)
ハイドロダイナミック遺伝子導入法は核酸溶液を圧負荷により注入し、遺伝子発現を得る方法である。我々はその臨床応用に向けた系統的検証を行い、本助成では、より人に近い動物モデルとして、非ヒト霊長類を対象としてその安全性、有用性を検証した。ヒヒの各区域肝静脈にカテーテルを挿入し、種々の注入圧、量、速度などのパラメーターでマーカー遺伝子を導入した。その結果に基づく、最適なパラメーターで、hFIX発現遺伝子を導入し、一時的にではあるが、治療域レベルの発現を認め、再治療効果、安全性も示唆された。引き続き、本結果に基づき、遺伝子導入システム、長期遺伝子発現ベクターの開発、前臨床試験を準備中である。
消化器病学