研究課題
本研究は、自己免疫性甲状腺疾患(橋本病、バセドウ病)におけるTLRを用いた新規検査法の開発を目的とした研究である。本研究ではTLR1~TLR10、またTLR7、TLR9の輸送蛋白であるUnc93b1遺伝子に存在する遺伝子多型、および患者におけるこれらTLR7、TLR9、Unc93b1の発現の程度を解析し、自己免疫性甲状腺疾患との関連を調査した。最終年度では、TLR遺伝子に存在する遺伝子多型の解析を推し進め、遺伝子解析は終了となった。3年間の本研究の結果、複数の結果が明らかとなった。1.TLR4に存在する遺伝子多型が橋本病の重症化に関連することを明らかとした(Tissue Antigens 85(3):209-11, 2015)。2.TLR7、TLR9の遺伝子多型、および発現のバランスがバセドウ病の難治性、橋本病の重症 化に関係することをは初めて明らかとした(Autoimmunity (in press))。3. その他のTLR遺伝子においても自己免疫性甲状腺疾患の難治性や重症度に関係していることを明らかとし、現在本研究の成果を公表すべく投稿準備を進めている。これらの研究成果を用いることにより、自己免疫性甲状腺疾患の診断および治療計画の策定に寄与することが期待される。
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Autoimmunity
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10.1080/08916934.2016.1261835.