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2014 年度 実施状況報告書

乳がん画像診断支援のためのマンモグラム-超音波画像連携システム

研究課題

研究課題/領域番号 26860399
研究機関岐阜大学

研究代表者

村松 千左子  岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 特定研究補佐員 (80509422)

研究期間 (年度) 2014-04-01 – 2017-03-31
キーワード乳がん / コンピュータ支援診断 / 画像解析
研究実績の概要

本研究は,乳癌の画像診断の高精度化,高効率化を目指し,医師の読影を支援する画像解析システムの開発を目的としている.乳がん検診には通常マンモグラフィが用いられるが,我が国では女性の乳腺濃度が一般的に高い傾向にあるため,超音波画像の併用が有効とされており,今度両者の併用がスタンダードとなる可能性がある.それにより読影医の負担は増加するため,診断効率を高めるためのコンピュータ支援診断システムの開発が望まれる.そこで本研究では,マンモグラフィと乳腺超音波検査の照合や,両者を用いた病変の良悪性鑑別に関する画像解析技術の開発を目指す.
本年度は主に研究用データベースの構築として,従来のマンモグラムデータベースのがん症例の拡充と,マンモグラフィと超音波検査それぞれの特有病変データの取得を行った.これまでに143のがん症例を特定し,今後解析用にマンモグラムでの病変部の特定と切り出し,対応する病変の超音波画像の特定を行う予定である.また,既存データベースよりマンモグラフィまたは超音波検査特有病変を47症例特定した.これらをもとに,片方で見つかった病変に対してもう一方の画像で対応部の解析を行い,有用な情報が得られるか初期検討を行う.データベースは順次補充していく.
両者を用いた鑑別診断システムのための基礎アルゴリズムの開発として,超音波画像における腫瘤病変の輪郭の取得,特徴量解析法を検討した.また,ゴールドスタンダードとして超音波画像における病変の類似度を8名の医師より取得した.現在これらを基にシステムの開発に取り組んでいる.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究はデータベースの構築が重要でありかつ難しい課題である.本年度はある程度計画通り症例の特定を行うことが出来た.但し,解析に使用可能となるまでには実際の画像の取得や関心領域の抽出などが必要である.アルゴリズムの開発としては,超音波画像の読み取り,特徴量の解析などの基礎技術を実装することができ,腫瘤の輪郭の特定も進められた.また,取得に時間がかかると思われていた,医師によるゴールドスタンダードデータを得ることができ,概ね計画通りといえる.

今後の研究の推進方策

今後も計画通りデータベースのさらなる拡充と,実際の画像の取得・所見の整理に取り組む.技術面では,既に取得したデータベースを利用して,アルゴリズムの開発に取り組む.既に検討を行っている,両者を用いた病変の鑑別診断・類似画像検索アルゴリズムの検討を進める.また,新しいシステムとして,マンモグラフィまたは超音波検査特有病変に対する初期検討を行う.全乳房超音波画像の取得も進め,マンモグラフィとの自動対応付けに関する基礎技術の開発を行う.

次年度使用額が生じた理由

購入した物品に変更があったため

次年度使用額の使用計画

参考図書の購入費の一部に充てる

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公開日: 2016-06-01  

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