研究課題/領域番号 |
26860404
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
今井 寛 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60719839)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 有限要素 / 足部足関節 / 荷重 / CT |
研究実績の概要 |
①中間位における脛骨と距骨の位置関係は変形足と健常足では異なっている.位置関係の変化により底背屈での関節裂隙間距離に変化が生じ,距腿関節にストレスがかかる.変形性足関節症に進行する可能性がある.そこで,健常足における距腿関節の関節間距離が底背屈に伴ってどのように変化するかを研究した.健常ボランティア10例20足を対象とした。中間位,最大底背屈位で足関節CTを撮像し,3次元再構築画像を作製した.足関節を内果,天蓋部,外果に分割し,関節間距離を計測した.天蓋部を前中後および内中外の9領域に分割し,それぞれの関節間距離(JSW)を計測した.中間位に対する最大底屈位および背屈位の変化率を算出し,統計学的に検討した.中間位のJSWは内果1.70±0.13mm,天蓋部2.04±0.29mm,外果2.13±0.20mmであった.全領域において背屈位,中間位,底屈位の順にJSWは広くなった.9領域における底 背屈時の変化率は,中央‐中央で有意差がなかった.内側では前中後ともに大きな有 意差を認めた.本研究の内容を,日本足の外科学会で発表した.現在,Journal of Foot and Ankle Researchに投稿中である。
②足部荷重時における各関節の負荷を,立命館大学工学部と共同で研究している.3次元再構築CT画像を用いて,過去の文献に基づいて,腱および靭帯を作製した.脛骨および腓骨から足底に負荷をかけて,有限要素法を用いて,各関節の変化を評価した.本研究はEMBC2014で発表した.本研究の内容はConf Proc IEEE Eng Med Biol Soc. に掲載された.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
有限要素法に関する適切な方法を検討してきた.扁平足における,有限要素法のモデルの作製はできたと考える.
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今後の研究の推進方策 |
扁平足においては,様々な術式における圧分布の変化を評価していく予定である。今後,健常足におけるモデルの作製を検討している.また,扁平足や健常足を作製する時間を短縮する方法を検討していく予定である.
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次年度使用額が生じた理由 |
有限要素法のためのソフトウェアを購入する予定であったが,基礎データを蓄積する必要があったたため,購入を見合わせた.
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次年度使用額の使用計画 |
有限要素を評価するためのソフトウェアを購入する.
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