研究課題
今年度は細胞照射を複数回照射し,基準条件での再現性を評価した.細胞照射については照射条件や培養条件などにより影響を受けやすいため,今後も再現性を評価する.またMR-コバルト一体型放射線治療装置で細胞照射を実現可能とするために,細胞照射用専用の吸収体を用意し,散乱線が確保できる環境を構築した.これがあることにより均一な水等価物質内での細胞照射が可能となる.さらに細胞が撒かれたプレートを呼吸性移動動体ファントムの上に設置し,照射が可能となるように動体ファントムの駆動精度の評価を行った.動体ファントムの性能試験については,関連学術大会で口頭発表を行った.次年度においては,上記確認したファントムを用いて細胞照射を実施する.また,密封小線源治療における細胞のレスポンスについては,上記治療装置により得られた生物学的効果の結果より,解析的に生物学的効果の評価について計算した.
2: おおむね順調に進展している
今年度でファントム開発はある程度終了し遅滞なく研究計画を実施できた.
今年度でファントム開発はある程度終了した.物理的照射精度確認および細胞照射に必要な吸収線量の評価も終了している.最終年度である今後の研究については,開発した様々なファントムおよびモンテカルロシミュレーション(治療装置をモデリング)において,放射線治療の様々な条件(エネルギー別,放射線線質別,照射法別)で細胞のレスポンスを評価しまとめる予定である.
次年度使用が0より大きい値となった理由については,研究計画に一部変更(新治療装置での細胞照射)が生じ,その実験に必要な備品(ファントム)を準備するためである.
上記にあるように細胞照射に必要なファントムの作成費用にあてる.
すべて 2016
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (2件)
Journal of radiation research
巻: 57(6) ページ: 647-645
10.1093/jrr/rrw072