マイクロドシメトリ法に基づき,モンテカルロシミュレーションを用いて様々な光子エネルギーにおける細胞内に付与されるエネルギー分布を計算した.光子エネルギーに関しては小線源治療,外照射を考慮し20 keVから5 MeVとした.計算結果は比例係数管とも一致し正確に計算できた.本研究で開発した数理モデルにより20 keVの生物学的効果比は10%の増加となった.これは以前の研究報告と同じ傾向である.また培養条件などを整理しHSG細胞の生存率曲線の基準データを構築できた.IMRTについて細胞照射を行ったが優位な差は確認できず,低エネルギー散乱成分の増加は,生物学的影響の観点から無視できると考えられる.
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