漢方医学において舌の色や形などの情報は体質判断や治療薬選択などに際し重要な評価要素である。しかし、一般診療では評価条件が一定せず、主観が判定に入り込む余地もあり、信頼性のある評価法は確立されていない。そこで、高い色再現性と画像解析アルゴリズムを有する舌撮影解析システムを新たに開発し、臨床上重要な舌診所見の定量化を可能とした。また、データベース構築に向け臨床研究を進め、舌画像情報と特定の臨床指標の間に相関があることを見出し、論文や学会で報告した。また、関連要素技術の国際標準化を図り、将来的な社会実装を想定した土台作りも行った。
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