本研究の目的は感染症サーベイランスによって蓄積されたデータを可視化・分析するシステムを構築し、感染症対策に有用な情報を発信するためのITシステムを構築することである。本研究では、病原体サーベイランスで収集された報告データを可視化するシステムを構築した。これにより、いつ、どのような病原体が、どこから検出(報告)されたか、一望することが可能になった。また、症状別発症割合の算出等の簡易分析・グラフ化機能を備え、データ解釈をサポートするシステムになっている。ただし、病原体サーベイランスデータの疫学的解釈については、データ収集の背景等を十分に考慮する必要があることから、今後の詳細な検討が必要である。
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