本研究では日本労働者を対象にインターネット認知行動療法(iCBT)の閾値下抑うつ症状改善効果を12ヵ月間の無作為化比較試験で検討した。国内の電気通信企業の全社員(20,000人)を対象に参加を呼び掛け、835人(4.2%)が初回調査に参加した。適格基準を満たした706人を介入群と対照群に無作為に割付け(各群353人)、介入群に対してiCBTを提供した。両群ともに3、6、12ヵ月後に追跡調査を行い、抑うつ症状(BDI-II)および心理的ストレス反応(K6)について質問した。結果として、iCBTはBDI-IIおよびK6を有意に改善した。本iCBTは職場のストレスマネジメントに有用と考えられる。
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