作業環境測定の固体捕集法による分析における脱着法において、二硫化炭素を使用しない脱着法の構築を目的とし、脱着溶液に界面活性剤水溶液を用いて検討を行った。複数の界面活性剤およびビルダーについて、所定濃度の有機溶剤を直接添加した活性炭を用いて検討した結果、2種類の界面活性剤とクエン酸を用いた溶液においてイソプロピルアルコールでは90%以上の脱着率を得た。また、本検討法において、ヤシ殻活性炭では製造ロットにより脱着率の変動が大きいことや、脱着溶液のpHが低いほど脱着率が高くなる傾向があることが分かった。しかし、脱着率の低い有機溶剤が多いため、さらなる検討が必要であることが示された。
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