中枢神経系において内因性カンナビノイドはシナプス逆行性に作用し、プレシナプスからの神経伝達物質の遊離を抑制することが知られている。本研究で、我々は、グリア細胞が長期間、高濃度のドーパミンに曝露されることにより、PLCβ4(2-AG合成酵素)の発現上昇と、MGLL(2-AG代謝酵素)の発現低下を介して、2-AGシグナリングを上昇させることを明らかにした。これらの結果から、シナプスにおけるドーパミン濃度が長期にわたり上昇するような状況下では、グリア細胞由来の内因性カンナビノイドがドーパミンシグナリングの調節に積極的に関与している可能性が示唆される。
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