研究課題/領域番号 |
26860488
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研究機関 | 国立研究開発法人国立国際医療研究センター |
研究代表者 |
菊地 裕絵 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, 病院 心療内科, 医長 (10581788)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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キーワード | 摂食障害 / 食行動異常 / EMA |
研究実績の概要 |
摂食障害は食行動異常を特徴とする疾患群であり、行動面と心理面身体面が相互に関連する病態である。本研究は、携帯情報端末によるecological momentary assessment(EMA)や食事記録システムによる心理状態と食行動の評価に加えて、認知機能評価・生物学的指標のモニタリングを併用し、日常生活下での生態学的妥当性の高いデータを用いることで、摂食障害における食行動異常の関連要因や背景基盤を明らかにしようとするものである。 今年度は、昨年度までの予備調査および予備解析の結果などを踏まえ、調査プロトコルを確定し、倫理委員会へ申請を行い、承認が得られた。この過程で、持続グルコースモニタリング装置について、これまで使用を予定していた機器よりも侵襲の少ない機器が入手可能となったため、使用機器の見直しを行い、被験者にとってより負担の少ないプロトコルとなるよう配慮した。 また、今年度は研究代表者の所属機関の異動があったことから、現所属機関での調査環境の整備、調査実施に必要な機器等のセットアップ、調査環境の整備を行った。調査の実施を円滑に誤りなく進めるために、標準作業手順書を作成した。さらに、倫理委員会での判断を踏まえ、本研究は軽微でない侵襲をともなうものと考えられることから、調査実施に先立って臨床研究保険の加入の手続きを進めた。その後被験者募集を開始した。また共同研究実施機関での調査開始準備も並行して行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
本年度は研究代表者の所属施設異動に伴う異動前後の多忙、調査環境の再整備なども必要となりやや遅れたがその後調査開始可能となった。また持続グルコースモニタリング測定についてより侵襲の少ない機器が利用可能となったため使用機器の見直しを行ったことでも当初の見込みより時間を要した。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は調査実施を進め、解析と成果の公表を順次進める予定である。次年度使用予定の研究費については、当初より消耗品費や謝金として計上していたものを次年度の調査の際に使用する。また研究打ち合わせ旅費については打ち合わせの時宜をよく検討し準備の上計画する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
持続グルコース測定装置が当初使用を予定したものより安価に入手可能となったため差額が生じたことと、当初より消耗品費や謝金として計上していたものが調査がやや遅れたことにより繰り越しとなった。また打ち合わせのための旅費として計上したものが当該出張の延期により繰り越しとなった。次年度消耗品費及び謝金は予定通り使用しほかについては調査の効率化や質の向上に資するような用途での使用を検討している。
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