心血管疾患に対する待機的手術を受けた患者17例を対象に、手術時に得た余剰皮下脂肪組織1-2gを酵素処理し、フローサイトメトリー法にて皮下脂肪組織由来間葉系幹細胞のプロファイリングを施行し、背景疾患との関連を検討した。17例の平均年齢は72歳(男性は12例)、背景疾患の内訳は高血圧94%、脂質異常77%、糖尿病59%であった。左室駆出分画が40%未満の低心機能患者は24%であった。注目すべきことに再生治療効果が高いとされるCD271陽性細胞の含有比率は症例ごとに特に大きなばらつきを認め、個々の背景が皮下脂肪組織由来間葉系幹細胞プロファイリングに影響し、治療効果に影響を及ぼす可能性が示された。
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