研究課題/領域番号 |
26860554
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
武田 匡史 京都大学, iPS細胞研究所, 研究員 (40547501)
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研究期間 (年度) |
2014-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 心筋前駆細胞治療 |
研究実績の概要 |
平成26年度の目標であるCCP陽性前駆細胞を移植する方法の確立として、CCP陽性前駆細胞シートの作成を行った。そこで、まず前駆細胞を播種する足場シートの作成を行った。 足場シートを作成するにあたり、播種する前駆細胞の表面マーカーであるCCPの発現が保たれるよう短時間で接着し、かつ、そのCCP陽性前駆細胞の心筋分化能が保たれる必要があった。まず接着時間に関して、FACSにて純化したCCP陽性心筋前駆細胞をシート上に播種し、継時的に播種後のシートへの生着を顕微鏡下にて確認を行ったところ、約2時間余りで生着することが確認された。次に、その時間内で前駆細胞の表面マーカーCCPの発現が保たれるかどうか(前駆細胞のままでいるか)をFACSにて表面マーカーCCPの発現を確認した。結果、播種後2時間余りで表面マーカーCCPの発現が保たれていることが確認された。最後に、CCP陽性前駆細胞は95%以上のcardiac toroponin T 陽性の心筋細胞を産生する能力があることがin vitroの培養下においてすでに確認されており、足場のシート上でその心筋分化能が失われないかを確認した。そこで、CCP陽性前駆細胞をシート上に播種し、約2週間培養を行った結果、同様の効率で心筋細胞に分化することを確認した。以上、平成26年度の目標である、移植する方法としてのCCP陽性前駆細胞シートの作成を完了するに至った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当該年度の目標であるCCP陽性前駆細胞シート作成には成功しており、現在シートを亜急性期心筋梗塞モデルラットに移植を行い、心機能の改善効果があるかを行う段階に来ている。。
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今後の研究の推進方策 |
移植可能なCCP陽性心筋前駆細胞シートを用いての我々のグループが確立している亜急性期心筋梗塞モデルラットを用いて心機能改善効果を検討するとともに、そのメカニズムの追究を行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成26年度において、実験に必要な試薬物品等の購入を行い、残額として3300円が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
平成26年度に引き続き、試薬等の物品ならびに動物モデルでの実験を計画しており動物購入代等に充てる計画をしている。
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